殺処分を防ぐには連携が必要

 

① 役所内の横の連携 福祉課などと動物愛護担当課の連携

②役所と県動物愛護センターとの連携 (中核都市ではないため)

③役所と福祉機関の連携(高齢者情報が入る)

④役所と民生委員の連携(高齢者及び生活保護家庭の情報)

⑤役所とボランティア団体の連携

 

 連携が必要な理由は、ペットや野良猫を繁殖させ、問題を起こす方々の多くが独居高齢者や生活困窮者だからです。この方々は、新聞購読できない経済状況にあります。また、回覧板で配布される市政だよりも読まない傾向にあり、情報が届きません。

 孤独死や施設入所により飼育放棄されたペットは、殺処分の可能性が大きい。野良猫たちは、行く場所もなく、散っていく。その先には、殆どの場合悲劇しかありません。

 増えてからでなく、1頭のうちに避妊去勢手術をしてほしい。


 

 

        早期発見、早期介入

 殺処分を減らすには、問題のあるお宅に早期介入する必要があります。早期発見するには、それらのお宅を訪問する福祉関係者や役所職員の意識を高めると共に、関係機関が連携をしていくことが重要です。

 このプードルとシーズーのミックス犬は、飼い主が認知症になり緊急的に施設入所が決まり、飼育放棄となりました。誰かに暴力を受けていたらしく、男性を見ると歯を剥き出し威嚇しました。動物愛護センターは、環境省の設けたテストに合格した犬は譲渡対象としますが、威嚇する犬は殺処分。飼育放棄の場合は、迷い犬と違い、即日殺されるでしょう。現在は、新しい飼い主のもとで、幸せに暮らしています。

 この犬はラッキーでしたが、年齢不詳の保護犬を引き受けるという県民のボランティア精神を育まなければ、殺処分はなくなりません。


避妊去勢手術の徹底

 この4年間に、飼い猫や出入り自由の野良猫が産んだ仔猫を、産むたびに捨て歩いていた高齢者2名に出会いました。2名とも福祉関係者などお宅に訪問していた人からの相談でした。

 お一人は、「生後半年くらいの猫がいたけど、どうしたの?」と聞かれ沈黙。知人男性が、どこかに捨てたらしい。長年、年に2〜3回、このような犯罪を繰り返していたことになります。

 このような方々に介入し、避妊去勢手術をしなければなりません。避妊去勢手術費用は高く、支払えないために、遺棄や殺害を行う者がいます。物価高騰により、この状況が悪化する可能性があります。

 


 ボランティア活動の中で、様々な体験をし、連携の必要性を感じ、市に質問をしてきました。現在では、市から相談がくるようになりました。今後も、殺処分ゼロを目指して、この問題に尽力してまいります。